読書好きの日常

日々の徒然なる出来事を綴ってゆきます

日本人は日本語が理解できない?

期せずして長らくのご無沙汰になってしまった。久々の再開である。

本のストックは次々増えていくが、消化は遅々として進まない。

 

今回は前著の続編となる 「もっと言ってはいけない」 橘玲著 新潮新書

 

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前著での目玉は、「一般IQは極めて高い確率(77%)で遺伝する」ということ。

わが子の無限の可能性を信じて『やればできる』と高い教育費をつぎ込んでも、

伸びしろはほぼ決まっているという、加熱する『お受験』に水を差す内容。

 

子供に与えるのは『モノより教育を』とばかりに教育費を落とす理由は、

親の責務を果たすため。ところが現実はそう甘くはないという内容だった。

 

今回のモノはもっと深刻で、『IT化が暴露する成人の知的能力の低さ』である。

今に始まったことでなく、『いわゆる熟練の技』をITが肩代わりすることで、

『慣れや経験』だけで他者を圧倒出来た、存在価値の大部分が消失してしまうこと。

 

前著も今回の続編もこれ以外にも、多岐に渡る話題で驚愕の事実を提供されている。

不都合な真実のオンパレードな本である。一読の価値は十分にあると思われる。